読んだ本

アフターダーク (講談社文庫)

アフターダーク (講談社文庫)

村上春樹の作品は他の国では、官能小説として売られているんだと、言語学科の子が言っていました。確かに長編・中編小説ではエロシーンがないものはないと思います。でもこの「アフターダーク」は、舞台がラブホやベッドの中とはいえ、直接的にエロくはありません。安心して読めます。物語は、主にとある姉妹の妹の行動に焦点をあてて進んでいきます。姉に比べてぱっとしない容姿だという妹。登場人物はトロンボーン吹きのお兄さん、元女子プロレスラー、怖い中国人マフィアなどなど。一晩の中で運命が交錯していったり、意外な人同士がある共通点でつながっていたりするお話です。一晩のうちに起こるさまざまなできごとです。いや、どんなお話かうまく説明できません。
久しぶりに読んだのですが、なんだか感動しました。会話がいいです。真夜中の特別な雰囲気もいいです。こんな風に愛されたら幸せだなと思います。。